ギフチョウの採集禁止の看板を立てました
厳しい暑さ、真夏日が続く毎日…。8月定例作業日の今日は、毎年一回行っているカタクリ自生地の草刈りでした。
ただ例年と異なるのは、その前に、カタクリ自生地などに飛来するギフチョウの採集禁止の看板を立てたことです。
それは今年の春、首都圏方面からわざわざ毎年、この道心坂にギフチョウの観察に来るオーレリアン(蝶を愛する人)の話を伺ったことから今日の看板設置となりました。
彼ら曰く「かつてこの道心坂はギフチョウの天国のようだった」ということでした。けれど一人で40~50匹くらいも乱獲する心無い人たちがいて、そのため年々数が減少していること、そしてなんとか採集禁止の看板を立ててギフチョウを護ってほしい、とのことでした。
ただ、長岡市や魚沼市、糸魚川市などと異なり、三条市においてギフチョウは条例で採集禁止の対象とされているわけではありません。それに看板設置にはリスクもあります。わざわざ「ここに(稀少な)ギフチョウがいることを知らせることになるようなものだ」と。なので正直難しい要望でした。
けれど、たしかにギフチョウは環境省においても絶滅危惧に指定している稀少動物となっています。そして採集を禁じることを周知せざるを得ない現実になっています。
そこで三条市、地元自治会にお話しし、理解と協力を得て今日の看板設置となりました。
彼らオーレリアンが語っているように、子どもたちにここ道心坂のギフチョウが乱舞する姿を見せてあげたい、と私たちも願っています。
そのことを願いながら、今日はカタクリ自生地の草刈りに汗を流しました。
子どもたちもがんばって手伝ってくれました。
この子どもたちの未来のために、そして道心坂のゆたかな自然がいつまでも残されるよう、皆さんのご理解とご協力をお願いいたします。
子どももがんばって手伝ってくれました
数十年前に同心坂に採集に出かけた事がありました
。
その時は無数のギフチョウが乱舞していて胡蝶の夢のようでした。
昨年本当に久しぶりに同心坂に行きましたがその変わりようにびっくりでした。
木が大きく成長して全体的に付近が暗くなった感じを受けました。
そして付近を捜したけれどギフチョウの幼虫の食草のコシノカンアオイがほとんど見られなくなっていて、これじゃなギフチョウが発生できないと感じました。
ギフチョウを増やすならば下草を刈ることと密生して暗くなった林を間伐などで明るくする事。
そして何よりもギフチョウの幼虫のエサであるコシノカンアオイを増やす事‼️
保護する側にしてみれば採集者を悪者にするのが1番簡単な事だけど、杉の過剰な植林や森林の手入放棄、何だかの開発等ではギフチョウの生活育成環境が著しく悪化している事が1番大きな問題‼️
同心坂も近隣に廃棄物処理施設が出来た様ですが、その時に主な発生地だった谷自体を掘削等で徹底的に破壊して建設さた事が今の現状に繋がっている。
メールをありがとうございました。
50年ほど前に道心坂の林道に植えられていたオオヤマザクラの管理がされずに放置されていて、しかも付近一帯が荒廃して不気味になっているのでなんとかしてくれないか、との地元の方々からお話がありましたので、ノジコの会で20年ほど前から管理をさせていただいています。
しかしながらボランティアでの活動で、月に1回しかできず、しかも一周4キロほどの距離があるため管理が十分に行き届かない状況で、おいでいただく方々には十分な場になっていないことを残念にそして申し訳なく思っています。
私たちはオオヤマザクラの保全とカタクリ群生地の草刈りをしています。
ギフチョウに関しては、毎年首都圏から道心坂においでになられる愛蝶家の方々と3年ほど前に道心坂ではじめてお会いし、その後、「採取禁止の看板を設置してほしい」とのお話をいただき、昨年、関係者にお願いして看板を設置させていただいたところです。
昔はギフチョウの楽園のようだったとお聞きしました。そんな環境をよみがえらせたらいいのになあと思っています。
私たちにできることは精一杯させていただこうと考えておりますし、イケモトさんからもそのためのお力をお貸しいただければありがたいです。
これからも道心坂の自然をまもるためにご協力をいただきますようよろしくお願い申し上げます。
返信ありがとうございます。
まずはギフチョウが好む環境を知ってもらうが今後の活動方針も見えて来ると思います。
同心坂の近くですと弥彦村の弥彦公園の奥にある湯神社周辺の環境をモデルにすると良いと思います。
あちらもギフチョウで有名なポイントですが、毎年沢山の採集者が訪れていますが、ギフチョウの発生は昔とさほど変わっていない感じです。
但し、弥彦公園内の遊歩道にウッドチップを大量に撒いた後にギフチョウが減少した旨の話しを聞きました。
とにかくエサのコシノカンアオイを増やす事が肝要だと思います。
今の時期に地面スレスレにムラサキの壺状の花を咲かせますので、綿棒など使って人工受粉させたり、
杉林の中の枯れそうな株をある程度日の当たる場所へ移植したりして、ギフチョウが産卵出来る場所と株を増やすのが近道だと思います。
ギフチョウは本来は人の手の入った明るい里山的環境を好むので、その方向に近づけて行くと自然にギフチョウも増えると思います。
それからエサのカンアオイが増える前に近隣からギフチョウを移植するのは止めてください。
少ないエサに沢山の卵が産み付けられて、エサ不足から共倒れになり、元からいる同心坂固有のギフチョウの血統も絶える事になります。
当方も東京在住なのでそちらに出向く機会も少ないので直接お力になれませんが、ギフチョウを好きな人間として生態などのアドバイスは出来ますので、何かあればお聞きください。
皆さんの活動に敬意を表すとともに今後の活動でギフチョウが増え、同心坂周辺の豊かな自然が長く保たれる事をお祈りします。