300年の時を超えて

構想から6年。先人が創り上げ育ててきたものを次の世代に引き継ぐためにと、当初、若い人たちに提示した構想「道心坂再生プログラム」。

夢物語のようなプロジェクトで、結果として若い人たちへのバトンをうまく渡すことができませんでしたが、ようやく一つずつ形になってきました。

私たちが取り組んでいるオオヤマザクラ1000本並木の魅力をさらにたかめる、「オオヤマザクラ自然公園」の創設にむけた昨年10月の三条市への働きかけ。

募金が集まるか危ぶまれたものの、第一歩として屋根修繕を2年前に無事終えた「長屋門の再生」。

そして今年からは3つ目の柱「常閑古道の復元」です。

 

「常閑古道」とは、三条市月岡・下大浦にまたがる丘陵地、「道心坂」の名の由来となった道心者・常閑が山を切り拓き、人々に喜ばれたと伝わる旧道のことです。

いまは市道が整備されたため旧道は自然のなかに埋もれて荒廃し、廃道となっています。常閑古道・全長900m。今回の取組みはそのうち全く通れなくなっている650mを私たちの会の手で復元しようとするプロジェクトです。

偶然かどうか、今年はその常閑の没後300年に当たる年。

そのころ常閑さんは何を思いながら、何を念じながら、道を切り拓いていったのでしょう。

今日は一人ひとりが常閑さんになったつもりで汗を流しました。

熊野古道が人々の祈りの道だったとすれば、常閑古道は人々の生活の道。

何年かかるかわかりませんが、遥かなる時空を超えて常閑古道をよみがえらそうと思います。

作業風景1 力をあわせて灌木などを切り払っていきます

作業風景2 本来の旧道が旧最終処分場内部を通っていて現段階では通れないため、急峻ではありますがショートカットルートにします

今日の作業に参加くださった会員の皆さん

今年の作業の始まりとなる渡常公園の傍ら。お地蔵さまが見守ってくれているなか、灌木などを切り払いました

少しずつ形をあらわしてきた旧道

今年の作業予定地、便宜的な下山口となる旧最終処分場の脇

 

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